この記事のサマリー
- 2026年度の合格者数は、湘南・茅ケ崎北陵・平塚江南の3校ともSTEPが首位、臨海セミナーが2位
- 首位の塾の占有率は湘南約63%・平塚江南約51%・茅ケ崎北陵約38%。茅ケ崎北陵は湘南ゼミナールを含む3社に合格者が分かれる
- 臨海セミナーは茅ケ崎北陵53名・平塚江南61名で、2024年から2年続けて増え、2026年にともに過去最高。占有率は両校とも約19%
- 選考基準は湘南4:6:2、茅ケ崎北陵4:6:1、平塚江南3:7:1。特色検査2は湘南だけ、重点化なしの3:7:1は18校で平塚江南だけ
- 塾の候補は3校とも第1がSTEP、第2が臨海セミナー。第3は湘南・茅ケ崎北陵が個別指導、平塚江南がオンラインと個別指導の併用
- 湘南から志望を移すと、特色検査の比重は6分の1から11分の1に下がる。3校とも合格者を出している塾なら通い先を変えずに済む
目次
「湘南を目指すか、茅ケ崎北陵か平塚江南にするか、まだ決めきれていません。塾は志望校が決まってから選べばいいですか」。藤沢・茅ヶ崎・平塚にお住まいの中学2年生の保護者から、毎年のように聞かれる質問です。私の答えは、「志望校が決まる前でも、塾はかなり絞れます」です。
理由は、3校の合格者を塾別に数えると、どの学校でも上位に並ぶ塾の顔ぶれが同じだからです。学校ごとに違うのは、首位の塾への集中の度合いと、2番目以降の塾の伸び方です。以下では、県教育委員会が公表している令和9年度の選考基準と令和8年度の合格状況に、各塾の公式サイトに載っている2026年度の合格者数と教室の場所を重ね、3校の塾選びを整理します。神奈川の大手学習塾で教室長として公立上位校の受験生を18年間送り出してきた立場から、数字の読み方も添えていきます。
首位の塾の占有率は、湘南の6割超から茅ケ崎北陵の4割弱まで開く
「湘南地域の上位校に強い塾」とひとまとめに尋ねられることがありますが、合格者の分布を学校ごとに見ると、3校はかなり違う姿をしています。まず数字を一覧にします。
3社の合格者数を県公表の合格者数で割る
| 高校名 | 県公表の合格者数(令和8年度) | STEP | 臨海セミナー | 湘南ゼミナール |
|---|---|---|---|---|
| 湘南 | 360名 | 225名(約63%) | 35名(約10%) | 23名(約6%) |
| 茅ケ崎北陵 | 279名 | 107名(約38%) | 53名(約19%) | 38名(約14%) |
| 平塚江南 | 319名 | 163名(約51%) | 61名(約19%) | 13名(約4%) |
塾別の人数は各社が公式サイトで公表しているもので、割合は県の合格者数で割って求めた目安です。集計の方法は会社ごとに異なり、STEPは2026年3月11日時点の集計、湘南ゼミナールはテスト生・講習生を含まない自社集計と注記しています。出典:神奈川県教育委員会「令和8年度神奈川県公立高等学校入学者選抜一般募集共通選抜等の合格者数及び二次募集について」別紙4/STEP「2026年度 公立高校合格実績」/臨海セミナー「高校入試 合格実績」/湘南ゼミナール「高校入試の合格実績」(2026年9月時点)
3校とも、合格者数の並びはSTEP、臨海セミナー、湘南ゼミナールの順です。ところが首位の占有率は、湘南の約63%から茅ケ崎北陵の約38%まで、25ポイント以上の幅があります。同じ顔ぶれでも、合格者がどこにどれだけ集まっているかは学校ごとにまったく違います。
湘南は合格者の6割超がSTEPから
湘南の合格者360名のうち、STEPの在籍者が225名を占めます。STEPの公式サイトでは、湘南の合格者数で41年続けて全塾の首位にあると示されています。臨海セミナーは35名、湘南ゼミナールは23名で、2番目と首位の差は190名です。3校のなかで、首位への集中がもっとも強い学校です。
湘南は内申・学力検査ともに合格者の水準が高く、どこで差がつくかの読み解きには別の物差しが要ります。合格者平均の内申や学力検査の得点、特色検査の出題の仕組みを知りたい場合は、姉妹サイトの「湘南高校の偏差値と合格対策」を読んでください。この記事では、湘南を茅ケ崎北陵・平塚江南と並べたときに見える違いに絞ります。
茅ケ崎北陵は合格者が3社に分散している
茅ケ崎北陵の合格者279名は、STEPが107名、臨海セミナーが53名、湘南ゼミナールが38名です。3社を合わせると198名、全体の約71%にあたります。首位の占有率が4割を切るのは、3校のなかで茅ケ崎北陵だけです。
STEPは茅ケ崎北陵でも、34年続けて全塾の首位にあると公式サイトで示しており、首位であることに変わりはありません。ただ、2位の臨海セミナーと3位の湘南ゼミナールを合わせた91名は、STEPの107名に迫る規模です。茅ヶ崎市内には、STEPが6スクール、臨海セミナーが小中学部3校舎、湘南ゼミナールが2校を置いています。茅ケ崎北陵を目指す家庭にとっては、合格者を出している塾の選択肢が3校のなかでもっとも広い学校だといえます。
平塚江南は上位2社で合格者の7割を占める
平塚江南の合格者319名は、STEPが163名、臨海セミナーが61名、湘南ゼミナールが13名です。上位2社を合わせると224名で、全体の約70%になります。平塚江南についても、STEPは26年続けて全塾の首位と公式サイトで示しています。
湘南ゼミナールの平塚市内の教室は平塚校の1校で、合格者も13名にとどまります。平塚市内ではSTEPが6スクール、臨海セミナーが小中学部4校舎を置いており、平塚江南の合格者の分布は、この教室の配置とほぼ重なっています。
2025年から2026年への増減を3社で並べる
| 高校名 | STEP | 臨海セミナー | 湘南ゼミナール |
|---|---|---|---|
| 湘南 | 243名→225名 | ―→35名 | ―→23名 |
| 茅ケ崎北陵 | 120名→107名 | 52名→53名 | ―→38名 |
| 平塚江南 | 164名→163名 | 56名→61名 | 11名→13名 |
STEPの2025年度は同社「2025年度 公立高校合格実績」、臨海セミナー・湘南ゼミナールの2025年度は2026年度の合格実績ページに併記された数値です(2026年9月時点)。
茅ケ崎北陵と平塚江南では、臨海セミナーが2年続けて合格者を増やしました。STEPは3校とも首位を保ったうえで、茅ケ崎北陵では前年より13名少なくなっています。とはいえ、塾ごとの合格者数は、その年の受検者数や各教室の中学3年生の在籍数でも動きます。1年分の増減だけで塾の力を判断するのではなく、複数年の流れと、自宅から通える教室の実情をあわせて見てください。
特色検査2は湘南だけ、学力検査7は平塚江南だけ
3校はいずれも県の学力向上進学重点校またはエントリー校で、18校共通の自己表現検査を60分で受けます。それでも比率の組み合わせは3校で3通りに分かれ、準備の重心が少しずつずれます。
3校の比率・重点化・競争率の一覧
| 項目 | 湘南 | 茅ケ崎北陵 | 平塚江南 |
|---|---|---|---|
| 第1次選考(内申:学力:特色) | 4:6:2 | 4:6:1 | 3:7:1 |
| 重点化 | なし | なし | なし |
| 第2次選考(学力:態度:特色) | 8:2:2 | 8:2:1 | 8:2:1 |
| 募集定員 | 359名 | 279名 | 319名 |
| 受検者数 | 567名 | 367名 | 367名 |
| 競争率 | 1.55倍 | 1.31倍 | 1.13倍 |
| 最寄り駅 | 小田急 藤沢本町駅 徒歩7分 | JR相模線 香川駅 徒歩10分 | JR平塚駅北口からバス約8分 |
出典:神奈川県教育委員会「令和9年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準及び特色検査」/同「令和8年度…合格者数及び二次募集について」別紙4/湘南高校・茅ケ崎北陵高校・平塚江南高校の各「アクセス」(2026年9月時点)。受検者数は2月17日の受検者と追検査の受検者の合計です。
県の合格状況の集計では、湘南と茅ケ崎北陵は「鎌倉・藤沢・茅ヶ崎」、平塚江南は「平塚・秦野・伊勢原」の区分に入ります。県全体を6つのエリアに分けた「神奈川の学習塾をエリア別に見る」でも平塚江南は中・県西エリア側に置いていますが、この記事では、JR東海道線沿いに藤沢・茅ヶ崎・平塚と並ぶ3市の上位校として3校をまとめて扱います。
湘南:特色検査が第1次選考の6分の1を占める
湘南の第1次選考は4:6:2です。比率の合計12のうち2が特色検査で、全体の6分の1にあたります。茅ケ崎北陵と平塚江南は合計11のうち1で、11分の1です。同じ60分の自己表現検査でも、湘南では得点の重みがほかの2校のほぼ倍になります。
第2次選考でも、湘南は特色検査を2で数えます。内申が計算から外れる第2次選考でも比率が下がらないため、湘南を目指す場合は特色検査の演習を中学3年生の早い段階から計画に入れておく必要があります。
茅ケ崎北陵:18校で最も多い4:6:1の配分
茅ケ崎北陵の4:6:1は、18校のなかで最も多くの学校が採用している配分です。川和・希望ケ丘・光陵・鎌倉・茅ケ崎北陵・大和・相模原の7校がこの比率で、第2次選考まで8:2:1で揃うのは希望ケ丘・光陵・鎌倉・茅ケ崎北陵の4校です。
内申にも当日点にも偏りのない標準的な設計なので、特定の対策に強い塾を探すというより、9教科の評定と5教科の得点を同じ教室で並行して積み上げられるかどうかが塾選びの決め手になります。音楽・美術・保健体育・技術家庭の評定も、英語や数学と同じ1教科として合計されます。調査書の点数をどう計算するかは「神奈川県の内申点・内申書」にまとめています。
平塚江南:重点化なしの3:7:1は18校で1校だけ
第1次選考で学力検査を7で数える学校は、18校のうち横浜翠嵐(3:7:3)、柏陽(3:7:2)、横須賀(3:7:1で国数英を2倍)、平塚江南(3:7:1)の4校です。重点化を置かずに3:7:1とするのは平塚江南だけです。
比率の合計11のうち7が学力検査なので、第1次選考の約64%を当日の5教科で決める計算になります。令和8年度の競争率1.13倍は18校で最も低い値でしたが、それは受検者の集まり方の数字です。合格者のなかでの順位は、学力検査の出来に最も強く左右されます。平塚江南を目指すなら、塾選びの最初の問いは「当日点を伸ばす選抜コースに、無理なく通えるか」になります。
3校それぞれの塾の候補と、並べた根拠
候補の順番は、入試の設計にどれだけ合っているか、自宅から無理なく通える位置に教室があるか、通塾以外の形でどう補えるか、の3段階で決めています。使った数字は、各社が公式サイトで公表している合格者数とコース、教室の住所に限っています。各社の授業の質を採点したものではないので、最後は体験授業でお子さんとの相性を確かめてください。神奈川の大手3塾それぞれの概要は「神奈川で高校受験に強い塾」にまとめています。
湘南志望:共通選択問題の蓄積が厚い塾はどこか
湘南は特色検査を2で数えるため、第1の判断軸は、自己表現検査の演習をどれだけ積めるかです。18校共通の検査でも、学校ごとに採用する共通選択問題が違うため、湘南の出題を長く見てきた塾ほど演習の組み立てに厚みが出ます。第2の判断軸は、藤沢市内のどこから通えるかです。
STEP(高校受験ステップ)
湘南の合格者225名は、県公表の合格者360名の約63%にあたる。湘南で41年続けて全塾の首位と公式サイトで示している。藤沢市内のスクールは13で、難関校向けのHi-STEP湘南スクールは南藤沢にある。
臨海セミナー
湘南の合格者は35名(占有率約10%)。藤沢市内の8か所に小中学部を置き、藤沢駅と辻堂駅には北校と南校があるため校舎数は10。藤沢駅から徒歩5分の藤沢南校に、選抜制のESC難関高校受験科(中2・中3)がある。
個別指導の併用
集団塾に通いながら、5教科のうち伸びが止まっている1教科だけを個別で補う形。合格者の得点水準が高い湘南では、1教科の取りこぼしが順位に直結するため、苦手な教科がはっきりしている場合に向く。
湘南の3つの変数(内申・学力検査・特色検査)にどこまで伸ばす余地が残っているかと、条件別の塾の選び方は、「湘南高校の偏差値と合格対策」で詳しく扱っています。
茅ケ崎北陵志望:茅ヶ崎市内で難関向けクラスまで揃うか
茅ケ崎北陵は標準的な4:6:1で、特定の対策よりも評定と得点の並行が問われます。第1の判断軸は、茅ヶ崎市内に難関校向けのクラスがあり、そこから茅ケ崎北陵への合格者が出ているかどうか。第2の判断軸は、茅ヶ崎駅周辺や市の北部から無理なく通える教室があるかどうかです。
STEP(高校受験ステップ)
茅ケ崎北陵では107名が合格し、県公表の279名の約38%を占める。この学校で34年続けて全塾の首位と公式サイトで示している。茅ヶ崎市内には6スクールがあり、難関校向けのHi-STEP茅ヶ崎スクールもその1つ。
臨海セミナー
茅ケ崎北陵の合格者は53名。2024年38名、2025年52名と増え、2026年は過去最高と公式サイトに記載がある。占有率は約19%。茅ヶ崎市内に茅ヶ崎北校・茅ヶ崎南校・茅ヶ崎高田校の小中学部3校舎があり、茅ヶ崎駅から徒歩4分の茅ヶ崎北校は個別指導と同じ建物に入っている。
個別指導
重点化のない茅ケ崎北陵では、実技4教科の評定も主要5教科と同じ重みで数えられる。1教科の落ち込みを放置しないために、評定の低い教科だけを個別で立て直す使い方が合う。
茅ケ崎北陵では、湘南ゼミナールも38名の合格者を出しており、茅ヶ崎市内に茅ヶ崎校と茅ヶ崎高田校があります。3社のいずれにも合格者がいる学校なので、通える範囲にある教室の体験授業を複数受け、その教室の中学3年生に茅ケ崎北陵志望が何人いるかを聞いてみてください。
平塚江南志望:学力検査7に向けた選抜コースが平塚にあるか
平塚江南は第1次選考の約64%を学力検査で決めます。第1の判断軸は、当日点を伸ばす選抜コースが平塚市内にあるかどうか。第2の判断軸は、平塚市内のどの地域から通えるかです。平塚江南には平塚駅からのバスのほか、伊勢原駅や秦野駅からのバスでも通えるため、生徒の住む範囲が広いことも念頭に置いてください。
STEP(高校受験ステップ)
平塚江南では163名が合格し、県公表の319名の約51%を占める。26年続けて全塾の首位と公式サイトで示している。平塚市内に6スクールを持ち、難関校向けのHi-STEP平塚スクールは八重咲町にある。
臨海セミナー
平塚江南の合格者は61名。2024年42名、2025年56名と増え、2026年は過去最高と公式サイトに記載がある。占有率は約19%。平塚市内に平塚北校・平塚南校・平塚旭校・平塚四之宮校の小中学部4校舎を置き、平塚北校にはESC難関高校受験科がある。
オンラインと個別指導の併用
伊勢原・秦野・大磯・二宮方面に住んでいて、平塚駅周辺の選抜クラスまで通う負担が大きい場合の選択肢。学力検査の演習はオンラインで量を確保し、弱い教科は近くの個別指導で補う。
平塚江南志望では、当日点の比重が大きい分、選抜クラスに入れるかどうかで中学3年生の演習の質が変わります。入塾時の選抜テストの時期と、クラスが上下する基準は、体験授業の段階で確認しておいてください。
学校別の第1〜第3候補の一覧
| 志望校 | 第1の判断軸 | 第1候補 | 第2候補 | 第3候補 |
|---|---|---|---|---|
| 湘南 | 特色検査2への演習の蓄積 | STEP | 臨海セミナー | 個別指導の併用 |
| 茅ケ崎北陵 | 茅ヶ崎市内の難関向けクラスと合格実績 | STEP | 臨海セミナー | 個別指導 |
| 平塚江南 | 学力検査7に向けた平塚の選抜コース | STEP | 臨海セミナー | オンラインと個別指導の併用 |
表の塾名と判断軸は、2026年9月時点で各社の公式サイトから確認できた合格者数・コース・教室の住所をもとにしています。並びは3校の選考基準と通塾の条件に照らした順番で、各社の授業そのものを比べた結果ではありません。
臨海セミナーは茅ケ崎北陵53名・平塚江南61名で、2026年にともに過去最高
ここからは、3校すべてで第2候補になった臨海セミナーを掘り下げます。見るのは、合格者数の推移、教室の置き方、ほかの2社にはない使い方、そして弱みの4点です。
茅ケ崎北陵と平塚江南は2024年から2年続けて増えた
茅ケ崎北陵 合格者数
(2026年度・過去最高)
茅ケ崎北陵 占有率
(県公表の279名のうちの割合)
平塚江南 合格者数
(2026年度・過去最高)
平塚江南 占有率
(県公表の319名のうちの割合)
| 高校名 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|
| 茅ケ崎北陵 | 38名 | 52名 | 53名(過去最高) |
| 平塚江南 | 42名 | 56名 | 61名(過去最高) |
| (参考)大磯 | ― | 19名 | 40名(過去最高) |
出典:臨海セミナー「高校入試 合格実績」(2026年9月時点)。各塾の合格者数はホームページ・チラシ等で確認したうえでの集計と注記されています。
2年間の増え方は、茅ケ崎北陵が15名、平塚江南が19名です。とくに2024年から2025年にかけて、それぞれ14名・14名と大きく伸びました。同じ旧平塚学区地域の大磯も、2025年の19名から2026年の40名へ倍増しています。平塚・茅ヶ崎の公立上位校から中堅上位校まで、合格者を出す層が広がっている動きとして読めます。
一方で、2026年の首位は茅ケ崎北陵がSTEPの107名、平塚江南が163名で、臨海セミナーとの差はそれぞれ54名・102名あります。つまり、臨海セミナーは2校で存在感を増している途中で、首位に並んだわけではありません。検討するときは、合格者の総数より、実際に通うことになる校舎で茅ケ崎北陵や平塚江南を目指している中学3年生の人数を聞くほうが、判断の材料として確かです。
藤沢・茅ヶ崎・平塚に置かれた小中学部とESC
| 市 | 臨海セミナー(小中学部) | STEP(中学生向けスクール) | 湘南ゼミナール |
|---|---|---|---|
| 藤沢市 | 8か所・10校舎(藤沢北・藤沢南・辻堂北・辻堂南・湘南台・善行・六会・長後・鵠沼海岸・湘南ライフタウン)、ESC藤沢南校 | 13(Hi-STEP湘南を含む) | 3(湘南台・辻堂・ルミネ藤沢) |
| 茅ヶ崎市 | 3校舎(茅ヶ崎北・茅ヶ崎南・茅ヶ崎高田) | 6(Hi-STEP茅ヶ崎を含む) | 2(茅ヶ崎・茅ヶ崎高田) |
| 平塚市 | 4校舎(平塚北・平塚南・平塚旭・平塚四之宮)、ESC平塚北校 | 6(Hi-STEP平塚を含む) | 1(平塚) |
2026年9月時点で、臨海セミナーは教室ページ、STEPはスクール検索、湘南ゼミナールは教室一覧から数えました。STEPは住所がその市内にあるスクールだけを数えています。
教室の数だけを比べると、3市ともSTEPが臨海セミナーを上回ります。臨海セミナーの特徴は数ではなく、選抜制のESC難関高校受験科を藤沢と平塚の2か所に置いている点です。「藤沢校」の案内では、ESC藤沢南校は藤沢駅から徒歩5分で、対象学年は中2・中3です。「平塚校」の案内では、ESC平塚北校は平塚駅から徒歩10分の浅間町にあります。平塚江南の学力検査7に向けた演習を、平塚市内で受けられる配置です。
茅ヶ崎市内の3校舎は、茅ヶ崎駅の北口側と南口側、そして市の北部の高田にあります。茅ケ崎北陵は相模線の香川駅が最寄りで、茅ヶ崎駅から北へ向かう通学になるため、茅ヶ崎駅周辺と高田のどちらからでも動線をつなげやすい位置です。
集団授業と個別指導を同じ建物で使える教室
臨海セミナーには、小中学部の集団授業と個別指導が同じ建物に入っている教室があります。湘南地域の3市では次の4校舎です。
- 茅ヶ崎北校:茅ヶ崎駅から徒歩4分。小中学部と個別指導が同じビルの同じ階にある
- 平塚北校:平塚駅から徒歩10分。小中学部・ESC難関高校受験科・個別指導が同じビルに入る
- 藤沢南校:藤沢駅から徒歩5分。小中学部・ESC難関高校受験科・個別指導が同じビルに入る
- 辻堂南校:辻堂駅から徒歩2分。小中学部と個別指導が同じビルに入る
この配置が生きるのは、重点化のない茅ケ崎北陵と平塚江南です。9教科が同じ重みで数えられる以上、集団授業で5教科を進めながら、評定の低い1教科だけを個別で補う場面は必ず出てきます。同じ建物なら、部活動のある平日でも移動の負担なく両方を組み合わせられます。集団と個別を併用したときの費用の考え方は、姉妹サイトの「個別指導と集団授業の費用比較」が参考になります。
湘南では首位と190名の差があり、茅ヶ崎市にはESCがない
臨海セミナーを勧めにくい場面もあります。1つ目は湘南です。臨海セミナーの湘南合格者は35名で、首位のSTEPの225名とは190名の差があります。湘南を第一志望に据えて特色検査2への演習量を最優先にするなら、臨海セミナーは第1候補ではありません。
2つ目は茅ヶ崎市です。ESC難関高校受験科は藤沢南校と平塚北校にあり、茅ヶ崎市内にはありません。茅ヶ崎市に住んで難関向けクラスに通う場合は、東海道線で藤沢か平塚へ出ることになります。どちらも茅ヶ崎駅から1駅または2駅なので通えない距離ではありませんが、中学3年生の秋以降の通塾時間は事前に測っておいてください。
3つ目は平塚北校のESCです。2026年9月時点の教室案内では、対象学年の表示が中2だけでした。中学3年生で平塚市内のESCに通えるかどうかは、問い合わせの段階で必ず確認してください。通えない場合でも、茅ケ崎北陵・平塚江南の合格者を小中学部から出している実績があるので、在籍する校舎のクラス編成を確かめたうえで判断すれば十分です。
湘南から茅ケ崎北陵・平塚江南へ志望を移すときに組み替えるもの
藤沢の西部や茅ヶ崎、平塚に住む生徒が、中学3年生の秋の模試の結果を見て湘南から志望を移すのは珍しいことではありません。このとき、何を減らし何を増やすかを先に決めておくと、残りの数か月を無駄にせずに済みます。
特色検査の比重は6分の1から11分の1へ下がる
第1次選考の比率を、合計に対する割合に直すと次のようになります。
| 高校名 | 内申 | 学力検査 | 特色検査 |
|---|---|---|---|
| 湘南(4:6:2) | 約33% | 50% | 約17% |
| 茅ケ崎北陵(4:6:1) | 約36% | 約55% | 約9% |
| 平塚江南(3:7:1) | 約27% | 約64% | 約9% |
湘南から2校のどちらへ移っても、特色検査の割合は約17%から約9%に下がります。60分の検査の形式に慣れておく必要は残りますが、湘南向けに組んでいた特色検査の演習時間の一部は、5教科の学力検査に振り向けられます。第2次選考でも特色検査の比率は2から1になり、学力検査8の比重が相対的に大きくなります。
平塚江南へ移るなら学力検査の比重が上がる
茅ケ崎北陵へ移る場合、内申と学力検査の比率は4:6のまま変わりません。特色検査の分が減るだけなので、準備の組み替えは最も小さく済みます。
平塚江南へ移る場合は、学力検査の割合が50%から約64%へ上がり、内申は約33%から約27%へ下がります。内申は中学3年生の2学期末で確定するため、秋に志望を移す時点では動かせません。残りの期間は、5教科の過去問演習の比重をさらに上げる組み方になります。模試の判定を志望校ごとにどう読むかは「神奈川で受けるべき模試」で整理しています。
3校とも実績のある塾なら、通い先は動かさずに済む
STEP・臨海セミナー・湘南ゼミナールは、2026年度に湘南・茅ケ崎北陵・平塚江南の3校すべてへ合格者を出しています。志望を移しても、通っている塾を変える必要はほとんどありません。組み替えは、次の順番で進めると混乱しません。
移る先の比率を確かめる
茅ケ崎北陵は4:6:1、平塚江南は3:7:1。どちらも特色検査は1で、第2次選考は8:2:1になる。
特色検査の演習時間を見直す
形式に慣れるための演習は続け、湘南向けに上乗せしていた時間を5教科に回す。
平塚江南なら当日点の演習を厚くする
学力検査の割合が約64%になるため、5教科の過去問演習の回数と見直しの時間を増やす。
塾に在籍クラスを相談する
選抜クラスに残るか、通常クラスに移って弱い教科を個別で補うかを、教室の担当者と決める。
志望を移すことは、準備の失敗ではありません。3校とも同じ塾から合格者が出ている地域だからこそ、塾の中で配分を組み替えるだけで次の目標に向かえます。
湘南地域の3校を目指すとき、体験授業で確かめる4つのこと
合格者数や教室の数は公式サイトで調べられますが、自分の子どもに合うかどうかは教室で聞かないと分かりません。湘南地域の3校に固有の論点に絞って、確認することを挙げます。
- 1. 特色検査の演習を、志望校の比率に合わせて配分しているか 湘南は2、茅ケ崎北陵と平塚江南は1。同じ演習量を一律にかけるのではなく、志望校によって時間を変えているかを聞く
- 2. 選抜クラスがどの教室に、どの学年から置かれているか とくに平塚江南志望なら、学力検査7に向けたクラスが平塚市内にあるか、中学3年生も在籍できるかを確かめる
- 3. 茅ヶ崎市から通う場合、難関向けクラスが市内か市外か 市外の藤沢や平塚まで通うなら、部活動を引退する前と後で通塾時間がどう変わるかを実際に測る
- 4. 集団で届かない教科を、同じ建物の個別指導で補えるか 重点化のない茅ケ崎北陵と平塚江南では、実技を含む1教科の評定の低さがそのまま響く。補う手段が近くにあるかを確かめる
体験授業で確かめる観点そのものは、「塾選びの6つの判断軸」でより広く整理しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 湘南・茅ケ崎北陵・平塚江南の合格者は、どの塾から多く出ていますか?
2026年度は3校ともSTEPが最も多く、湘南225名・茅ケ崎北陵107名・平塚江南163名です。2番目は臨海セミナーで、湘南35名・茅ケ崎北陵53名・平塚江南61名でした。県公表の合格者に対するSTEPの占有率は湘南約63%、平塚江南約51%、茅ケ崎北陵約38%と学校で差があり、茅ケ崎北陵では湘南ゼミナールの38名を含めて3社に分かれます。いずれも各社が公式サイトで公表している数値です。
Q. 特色検査の比率は、湘南だけほかの2校と違いますか?
違います。湘南の特色検査は第1次選考・第2次選考とも比率2で、茅ケ崎北陵と平塚江南はいずれも1です。第1次選考の合計に占める割合は、湘南が6分の1、2校が11分の1になります。3校とも18校共通の自己表現検査を60分で受ける点は同じなので形式への慣れはどの学校でも必要ですが、演習に割く時間は湘南だけ厚くなります。
Q. 茅ヶ崎市に住んでいて茅ケ崎北陵を受けるなら、塾はどこから探しますか?
茅ヶ崎市内の教室から探すのが基本です。2026年9月時点で、STEPは茅ヶ崎市内に6スクール(Hi-STEP茅ヶ崎を含む)、臨海セミナーは小中学部3校舎、湘南ゼミナールは2校を置いています。茅ケ崎北陵の2026年度合格者はSTEP107名・臨海セミナー53名・湘南ゼミナール38名で、臨海セミナーは過去最高でした。臨海セミナーの難関向けESCは茅ヶ崎市内になく、藤沢南校か平塚北校になります。
Q. 平塚江南の学力検査の比率7は、18校のなかで高いほうですか?
高いほうです。第1次選考で学力検査を7で数えるのは、18校のうち横浜翠嵐・柏陽・横須賀・平塚江南の4校で、重点化を置かない3:7:1は平塚江南だけです。第1次選考の合計に占める学力検査の割合は約64%になります。令和8年度の競争率1.13倍は18校で最も低い値でしたが、合格者の順位には学力検査の出来が最も強く効く設計です。
Q. 模試の判定を見て湘南をあきらめたら、塾も移ったほうがよいですか?
移る必要はほとんどありません。STEP・臨海セミナー・湘南ゼミナールは、湘南・茅ケ崎北陵・平塚江南の3校すべてに2026年度の合格者を出しています。志望を移すと特色検査の比重は6分の1から11分の1に下がり、平塚江南なら学力検査の比重が上がります。塾は変えずに、演習の配分と在籍するクラスを見直すのが現実的です。
Q. 茅ケ崎北陵や平塚江南への合格者が近年増えている塾はありますか?
臨海セミナーです。茅ケ崎北陵は2024年38名→2025年52名→2026年53名、平塚江南は42名→56名→61名と2年続けて増え、2026年はともに過去最高と公式に発表しています。県が公表した合格者のうち約19%を、両校とも臨海セミナーの在籍者が占めています。合格者数の首位はSTEPで、茅ケ崎北陵107名・平塚江南163名でした。いずれも各社が公式サイトで公表している数値です。
まとめ:湘南地域の3校は、合格者の偏りと選考基準を重ねて塾を決める
ここまでの内容を、要点だけに絞って振り返ります。
合格者数の並びは3校とも同じで、首位がSTEP、2位が臨海セミナー、3位が湘南ゼミナールです。違うのは集まり方です。湘南は合格者の6割超がSTEPから出ており、平塚江南は上位2社で7割、茅ケ崎北陵は3社に分かれ、首位の占有率が4割を切ります。
選考基準も3通りです。湘南は特色検査を2で数え、第1次選考の6分の1を占めます。茅ケ崎北陵は18校で最も多い標準の4:6:1です。平塚江南は重点化のない3:7:1で、第1次選考の約64%を学力検査で決めます。塾の候補は3校とも第1がSTEP、第2が臨海セミナーですが、決め手は湘南が特色検査2への演習の蓄積、茅ケ崎北陵が茅ヶ崎市内の難関向けクラス、平塚江南が平塚の選抜コースと、学校ごとに違います。
臨海セミナーは、茅ケ崎北陵と平塚江南で2024年から2年続けて合格者を増やし、2026年にともに過去最高を更新しました。ESC難関高校受験科を藤沢南校と平塚北校に置き、茅ヶ崎・平塚・藤沢・辻堂では集団授業と個別指導を同じ建物で使えます。一方で、湘南では首位と190名の差があり、茅ヶ崎市内にはESCがありません。
湘南1校に絞って入試を読み込みたい場合は、姉妹サイトの「湘南高校の偏差値と合格対策」へ進んでください。塾を絞る順番そのものは、志望校・学年・お子さんの性格の3軸で考える「藤原メソッド(塾選びの軸)」で説明しています。
湘南・茅ケ崎北陵・平塚江南は、どこを受けるにしても同じ塾から合格者が出ている地域です。志望校を決めきれていない段階でも、通える範囲にある教室を先に選び、3校の比率の違いに合わせて中身を組み替えていけば、志望校が動いても準備は止まりません。

